病気・ケガ
犬の精巣腫瘍とは?原因や症状、治療法について
今回は、ワンちゃんの精巣腫瘍の発症のメカニズムや原因、症状、治療法や予防法をお伝えいたします。
精巣腫瘍の原因とは?発症のメカニズムを教えて!
ワンちゃんの精巣腫瘍はオスのワンちゃんにのみ発症する病気であり、大切な生殖器に影響を与えてしまう可能性のある病気ですので、早期発見、早期治療が重要になります。
ワンちゃんの精巣腫瘍を早期発見、早期治療をする上では、ワンちゃんの精巣腫瘍がどのような病気なのか、発症のメカニズムや原因についての知識を持っておくことが役に立ちますし、予防にも効果的だと思いますよ。
ここでは、ワンちゃんの精巣腫瘍の発症のメカニズムや原因をお伝えいたします。
ワンちゃんの精巣腫瘍は、精子を作り出す器官である精巣に腫瘍が発生してしまう病気になっています。精巣は精子を作り出すだけではなく、男性ホルモンを分泌する器官でもありますのでワンちゃんにとっては重要な器官です。
精巣にできる腫瘍が悪性である割合は5%から20%と言われており、悪性腫瘍である場合には命を奪ってしまうこともありますので、早期発見、早期治療を行なうことが必要になります。
精巣の中には、精子の基になる精粗細胞、精粗細胞に栄養を与える細胞であるセルトリ細胞、精細管と精細管の間に挟まり男性ホルモンを分泌するライディッヒ細胞のどれかが腫瘍化してしまう病気なのです。
精巣腫瘍の原因としては、精巣が陰嚢内に入っていない潜在精巣であることがほとんどです。潜在精巣になっているワンちゃんとなっていないワンちゃんを比較した場合に、潜在精巣のワンちゃんは精巣腫瘍の発症率が10倍ほど高くなると言われているので、注意してくださいね。
犬の精巣腫瘍の症状とは?腫瘍ができる細胞によって症状が異なる?
ここでは、ワンちゃんの精巣腫瘍の症状をお伝えいたします。
ワンちゃんの精巣腫瘍は腫瘍ができる場所によって名称が異なります。精粗細胞が腫瘍になる場合には精上皮腫、セルトリ細胞が腫瘍になるセルトリ細胞腫、ライディッヒ細胞が腫瘍になる間質細胞腫瘍の3つに主に分けられています。
精巣腫瘍の症状としては、精巣の腫れ、脱毛、食欲不振、腹囲膨満、元気がない様子を見せる、血尿といったものがあらわれるようになります。乳が張る、鼠径部の色素沈着と言ったメス化の症状もあらわれるようになることもありますので、注意しましょう。
これらの精巣腫瘍の中でも、セルトリ細胞腫は最も悪性腫瘍化しやすいという特徴がありますので、何かおかしな様子がみられるようでしたらすぐに動物病院に連れて行くようにし、適切な処置を取らせるようにしてくださいね。
犬の精巣腫瘍の治療法とは?治療を行なう上で重要なことは?予防法はあるの?
ここでは、ワンちゃんの精巣腫瘍の治療法、予防法をお伝えいたします。
ワンちゃんが精巣腫瘍を発症した際には、腫瘍化した精巣を除去するという手術が行なわれます。陰嚢内における腫瘍の場合には、去勢手術と同じ手法が取られますが、潜在精巣の場合には手術が大掛かりなものになることもあります。
腫瘍が悪性化している場合やワンちゃんが手術に耐えられない場合には、抗がん剤などの薬物療法が行われることもありますので、獣医さんとよく相談した上で治療を行なうようにしましょう。
また、ワンちゃんの精巣腫瘍を予防するということも重要な事です。
精巣腫瘍の予防法としては、潜在精巣をを人工ホルモンを用いて解消する、ワンちゃんの子どもを望んでいないという場合には早い内に去勢手術を行なうというものがありますので、メリット、デメリットを深く検討した上で決定すると良いでしょう。
ワンちゃんの精巣腫瘍はワンちゃんの健やかな生活を脅かしてしまうものになっていますので、日常生活の中からワンちゃんの様子には注意するようにし、何かおかしな点があるようでしたらすぐに動物病院に連れて行き適切な処置をうけさせるようにしてくださいね。
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