飼育・育て方

ハリネズミの飼い方や特徴、注意点 ペット保険の加入について

手のかからない小動物が飼いたい…そんなあなたにおすすめのペットがハリネズミです。

動物と過ごす毎日は、我々のような現代人にとって、日々の忙しさを忘れさせてくれる癒しですよね。「ペットを家族に迎えたい。」とお考えの方も多いのではないかと思います。ですが、住環境や、生活習慣によってはワンちゃんやネコちゃんなどを家族に迎えるのが難しいという方もいることでしょう。

そのようなお悩みを抱えるみなさんにおすすめしたいペットが「ハリネズミ」です。ワンちゃんやネコちゃんと違って小さな動物ですので、あまりお世話も必要にならず、愛らしい姿で癒されること間違いなしです。

ハリネズミの見た目や、鋭いハリなどはとても有名ですが、「ハリネズミの見た目などは想像つくけど、どんな動物なのかは実際のところよくわからないな。」とお思いの方の方が多いのではないでしょうか。
 
そこで、今回はハリネズミの飼い方や、なりやすい病気、そしてペット保険に入れるのかをお伝えしたいと思います。

ハリネズミはどんな動物なの?

ハムスターやネズミと先祖は同じ親戚のようなものと思われることが多いハリネズミですが、どちらかといえばモグラの親戚と考えていただいた方が良いでしょう。ハリネズミと言う名のとおり、身体に6000本から7000本のハリが生えています。このハリは威嚇に使われることもあれば、衝撃を弱めるクッションのような役割も果たすこともあるのです。

モグラの親戚ということもあり、ハリネズミは明るいところが苦手なため、薄暗いところが大好きで、夜行性の動物です。

一人暮らしの方でも、鳴き声がほとんどない上に臭いも強くないので比較的飼いやすいペットではないかと思いますよ。冬眠や、夏眠などをする動物ですので温度には気をつける必要がありますが、それ以外はほとんど手がかかりません。

ただし、ハリネズミは警戒心が非常に強い動物であるため、人に慣れるまで時間がかかります。慣れるまでの間に触れたりしてしまうと、ストレスで体調を崩してしまったり、飼い主さんに触られたことが嫌な記憶として残り、以降慣れてくれないなどということもありますので、その点は注意してくださいね。

ハリネズミの飼い方をお伝えします!

ハリネズミは基本的にケージに入れて飼育します。単独生活をする動物ですので、ストレスに弱いハリネズミですと、同じケージに他のハリネズミがいると体調を崩してしまうことも…。複数のハリネズミを飼われるという方は一匹に一つのケージを用意してくださいね。

ケージの中に置くべきものは複数ありますが、まず必要になるのが寝床です。ハリネズミが体を伸ばしてリラックスできる暗い寝床が良いでしょう。そして、運動をさせるために回し車などの遊び道具も置くようにしてくださいね。肥満防止や健康維持に役立ちます。

ケージの置き場所ですが、なるべく静かで、直射日光が当たらない場所にするといいでしょう。直射日光が当たる場所は、温度の変化が激しく、熱中症になってしまうこともあります。同じような理由で窓際にケージを置くのもなるべく避けましょう。

また、ケージに必ず温度計をつけてください。先ほどお伝えした通り、ハリネズミは冬眠と夏眠をします。野生のハリネズミですと、長い時間をかけて冬眠の準備をするのですが、ペットになったハリネズミは、急激な温度変化に耐えられず、冬眠の準備ができないまま冬眠に入ってしまいます。冬眠の準備ができないまま冬眠や夏眠をしてしまうと、健康に影響を及ぼしたり、内臓疾患などを引き起こし、寿命を縮めてしまいます。ハリネズミが暮らしやすい環境は、温度は20℃から29℃、湿度は40%までと言われています。

夏眠の対策はケージの温度を30度以下に保つことが何よりも重要になります。また、夏は水やエサが腐りやすい季節ですので、食べ残したものは早めに取り除き、水もこまめに変えてくださいね。ケージの中はこまめに掃除をするようにしましょう。これは、暑さや蒸れなどで不衛生になると皮膚疾患や熱中症になることもあるため、その予防でもあります。

30℃を越えてしまうと、呼吸が速くなり、体温の上昇やよだれが多くなるなど熱中症の症状が見られるようになります。ハリネズミを風通しがよく、涼しい場所に移動させ、濡れタオルで身体を拭くなどして、体温を下げ、動物病院に連れて行きましょう。普段から、エアコンで部屋の管理をする、冷感マットなどを置くなどして予防するのも良いでしょう。

冬眠の対策をする際にはエアコンで部屋の温度を保ち、扇風機などで部屋の空気を循環させ、ケージの中に小動物用の保温電球を使いましょう。この時注意しなければならない点は、寒さ対策をするあまり、ケージの中の温度を必要以上に上げてしまうことです。

ハリネズミは室温が20℃を下回ってしまうと、動きがにぶくなった後に、体温が下がり冬眠をしてしまいます。その場合、少しずつハリネズミの体温を上げるようにしましょう。急激に身体の体温を上昇させないように気をつけてください。身体が動き出したら、ハチミツなどを少しずつ与え、なるべく早めに動物病院に連れて行ってください。
 
大切な家族の一員に長生きしてもらうために、温度管理には気をつけてくださいね。

ハリネズミを家族に迎えた後は、最初2、3日はケージから出さないようにしてください。ハリネズミは警戒心が強く、ストレスですぐに体調を崩してしまいます。無理矢理触ってしまうと、飼い主さんのにおいが嫌な記憶として残ってしまい、慣れてくれなくなってしまうので、ハリネズミが飼い主さんに慣れるまではなるべく触ったりしないようにした方が良いでしょう。

逆に言ってしまえば、飼い主さんのにおいをいい記憶として覚えさせることができれば良いのです。そこで、あらかじめ、飼い主さんのにおいが染み付いたTシャツなどをケージの中の寝床などに置いておくと慣れてくれやすくなると思いますよ。

ハリネズミを慣らす際は、なるべく夜の食事後にスキンシップをしたりしましょう。この時、大事なことはハリネズミを無理矢理、寝床から引っ張り出したりしないということと、スキンシップを取る時間をなるべく短くするということです。嫌なことをする人と一度思われてしまったら大変なことになってしまいます。また、ハリネズミに飼い主さんのにおいを嗅がせた後に、スプーンなどでおやつを与えるというのも効果があるでしょう。

ハリネズミが驚かないようにゆっくり、少しずつコミュニケーションをとって仲良しになってくださいね。

ハリネズミは何を食べるの?実はグルメさんなのです!

ハリネズミは我々が思っているよりもずっとグルメさんな生き物で、偏食をしてしまうこともあります。そこでみなさんは「じゃあ、どんなエサをあげればいいの?」と思うのではないでしょうか。

主なエサはハリネズミ用のペットフードを与えればいいのですが、先ほどお伝えした通り、ハリネズミはグルメな生き物ですので、そのエサに飽きてしまったら全く手をつけなくなってしまい、何日もエサを食べなくなってしまいます。

それを防ぐためには、ハリネズミ用のペットフードを何種類か用意しておき、毎日違うエサを与えたり、エサを混ぜたりしてハリネズミに与えることが有効な対策です。ハリネズミ用のペットフードが用意できない場合ですと、フェレット用のペットフードとドックフードやキャットフードで代用できますが、顎の力が弱いハリネズミにとって、ドッグフードなどは硬すぎます。必ず、水でふやかすなどして柔らかくしてから与えるようにしてくださいね。

ハリネズミがかかりやすい病気は?代表的なものをお伝えします!

ハリネズミが最もかかりやすい病気はダニ症という、疥癬ダニによって引き起こされる皮膚病です。疥癬ダニはケージの中の床材やタオルなどから感染し、ハリネズミの皮膚に寄生します。そのため、家族に迎える時にはもう感染していた…という可能性もあり得るのです。

症状はハリの付け根や目の周囲にかさぶたのようなフケが溜まる、ハリが抜け落ちる、脱毛が見られる、激しく痒がるというものが代表的です。

治療は主に駆虫剤の滴下で行いますが、産み落とされてしまった虫卵には効果がありません。そこで、卵が孵るまで待ち駆虫剤を滴下します。また、再度ダニ症になるのを防ぐために、床板を新しいものに全て交換し、ケージや遊び道具などを流水で洗浄し、煮沸消毒をしましょう。
 
我々、人と同じようにハリネズミは歯周病になってしまうこともあります。ハリネズミの偏食により引き起こされる場合もありますので、徐々に進行していくことが多くなっています。
 
主な症状は、口臭がきつくなる、歯肉が赤く腫れ上がり、歯がぐらつくなどです。歯の変色したり、抜け落ちてしまうこともあります。歯周病により、口腔内の痛みが強くなるため食事に時間がかかり、固いエサをたべなくなるといった症状も見られます。

缶詰や、ふやかしたエサを与えられているハリネズミは歯石が付きやすく、歯と歯肉のあいだにその歯石が入り込んでしまうことにより起きる炎症が歯肉炎です。糖質の高い果物や、パン、クッキーを多く与えられているハリネズミは虫歯になりやすく、そこから歯周炎が引き起こされることもありますので注意してください。

麻酔をかけ、歯石の除去や抗生物質の投与、抜歯などが主な治療法となっています。歯周病は、歯石を定期的に除去することによって予防することができます。ある程度固さがあるものや、繊維質が多いものなどをエサとして与え、歯石を定期的に除去するようにしましょう。
 
ハリネズミが高齢になるにつれて、悪性の腫瘍、つまりガンができやすくなります。しこりができ、体重が減る、食欲や元気がなくなり、下痢が続くようでしたら、ガンの主な症状ですので要注意です。

加齢や、高齢、遺伝などが主な原因として考えられており、治療は人と同じように、摘出手術や抗がん剤で行います。しかし、ハリネズミは身体が小さい生き物ですので、抗がん剤や、手術が身体に負担をかけてしまうこともあります。そこで、治療をせずに、残された時間の質を上げていくこともあります。かかりつけの動物病院などでよく相談をし、ハリネズミにとっても、飼い主さんにとっても最良の方法で治療を行いましょう。

そして、ハリネズミの病気で最も重い病気であり、原因や治療法があきらかになっていませんが、脊髄や脳などの障害が引き起こすと考えられているものがハリネズミふらつき症候群です。致死率が高く、恐ろしい病気です。

初めに目立つ症状が、身体がうまく動かせないため、エサをうまく食べれずに痩せていくことでしょう。後ろ足から麻痺し始めることが多く、やがてその麻痺は全身に回ります。身体が左右どちらかに傾くこともあります。

この症状が出てしまったハリネズミは、18ヶ月から25ヶ月で命を落としてしまいます。栄養不足や、遺伝、細菌感染、過度のストレスが原因ではないかと考えられていますが明らかではありません。

原因など、何が原因かもわからないため、治療法も確立されていません。できることといえば、次第に身体が不自由になっていくハリネズミに、食事をしやすくすることや、暖かい寝床を用意するなどできることを何でもしてあげることでしょうか。

ストレスをあまり与えずに、栄養バランスが良い健康的な食事をさせて、適度な運動をさせることが一番の予防法です。もし、ハリネズミふらつき症候群になってしまったとしても、「治らない病気だから…」という理由で諦めず、動物病院に行く、飼い主さんができることをしてあげるなど、最後まで諦めずに一緒に居てあげてくださいね。

ハリネズミがなりやすい代表的な病気をご紹介してきましたが、どの病気も日頃からきちんとスキンシップをして健康管理をしていれば、変化に気付きやすくなると思いますよ。早めに動物病院に連れて行ったり、定期的な健康診断や、毎日の健康チェックはなるべく行うようにしてくださいね!

ハリネズミが健康的に暮らすために必要な健康チェックの方法

日々の中でハリネズミの体調や健康を管理することも飼い主さんの大事なお仕事の一つです。そこで、健康管理に必要なものや、健康かどうかを確かめる際に必要な点をお教えさせていただきます!

ハリネズミの健康状態をチェックする際に必要なものは何個かありますが、手袋は体調不良の時や、怪我をしてしまった際に最も重要なものとなります。具合が悪い時など、身の危険が迫っている際のハリネズミは気性が荒くなり、威嚇してくるため、飼い主さんに慣れている場合でも触らせてくれなくなるのです。その際、手袋をしていないと噛まれてしまったり、ハリが刺さることもあるので必ず用意してくださいね。

定期的に体重計で、体重を確認することも重要なことです。わずかな変化を見逃さないようにし、何かおかしなことがあったらすぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。
 
健康かどうかをチェックする際、食欲があるかどうかという点をまず最初にチェックしてください。大好物や、何も食べないなどという場合は要注意です。歯周病などで、口の中が痛いためエサを食べられなくなっているという可能性もあります。食欲があるかどうかと同時に、排泄物の状態も確認しましょう。下痢などをしていたり、水のような便が続く場合、消化器系の病気にかかっていることもあるので、気をつけてくださいね。

また、普段の行動などになにかおかしいことがないかも注意深くチェックします。ふらふらしたり、足を引きずって歩いていたら、どこかに怪我をしているかもしれません。症状が悪化する前に対処しましょう。フケが多く出たり、脱毛が見られ、傷があったりするとしたらダニ症になっている可能性もあります。もちろん、毛の生え変わりの時期かもしれませんので、注意して観察しましょう。ダニ症などで脱毛が生じる際にはごっそりと毛が抜けるので、見分けるポイントとして覚えておいてください。

ハリネズミが飼い主さんに慣れている場合は、スキンシップの際にしこりがないか、触られると痛がったり、嫌がったりするところがないかチェックします。ガンなどを早めに発見できることもあるため、なるべくハリネズミを撫でたりできるように信頼関係を築いておきましょうね。

様々なチェックすべきポイントをお教えしましたが、なによりも大事なことは飼い主さんが日頃から、このチェックを行い、これ以外にも「何か様子がおかしいな。」と思った時に動物病院に連れていくことです。早めの治療を行い、ハリネズミが苦しむ時間をできるだけ短くして、元気に仲良く過ごしてください。

ハリネズミが病気になってしまった時のことを考えて、ペット保険に入りたい!

できれば、病気にもならずに健康的に過ごしてほしいものですが、ハリネズミもストレスや、激しい温度差で体調を崩してしまうこともあります。動物病院での診察は、飼い主さんが思っているより、高い診察料などを支払わなければなりません。

ハリネズミの寿命は3年から10年とも言われており、長生きしてもらうためにも体調が悪くなったらすぐに動物病院に連れて行けると安心ですよね。そこで、かかる診察料や、手術代などの助けになるのがペット保険です。ペット保険は一般的にはワンちゃんネコちゃんが入るものとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、ハリネズミも加入できるペット保険もあるのでご安心ください。

ハリネズミと仲良く毎日暮らすためにできること

今回ご紹介したハリネズミのことは飼い主さんや、これから家族に迎える予定の方にとって必要な情報ばかりです。もちろん、ご紹介したものが全てではありません。ハリネズミにも一匹一匹個性があります。そのため、飼い主さんがたくさんご自身のハリネズミと触れ合ってコミュニケーションをとる必要があります。その中で心が通じ合っていくのはきっと何事にも変えられない喜びになるでしょう。

なりやすい病気についてもご説明させていただきましたが、思いもよらない症状が出ることもあるでしょう。そんな時は動物病院に迷わず行ってください。ハリネズミは言葉が話せません。しかし、みなさまに体調不良のサインは出してくれます。それを見逃さないようにすれば大丈夫ですよ!

ペット保険に加入するのも、毎日を安心して暮らす手助けをしてくれるでしょう。何かあった時に、お金の心配をせずに、治療することができますし、迷わず動物病院に駆け込むことができます。楽しくハリネズミと暮らすためにぜひ、ご検討してくださいね。

みなさんとハリネズミの毎日を、今回ご紹介したものがより良いものにするお手伝いになることを願っています!

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