基礎知識

猫は1日どれくらい水を飲むべきか、上手な飲ませ方は?

ネコちゃんとの生活は飼い主さんにとってかけがえの無いものであることでしょう。

そのような日々を守り続けるためには、飼い主さんがネコちゃんの健康をしっかりと守り、できるだけ病気やケガにならないようにサポートをしてあげる必要があります。

ネコちゃんは言葉が話せないため、飼い主さんが症状に気づいた時には、病気が進行していたということもありますので、栄養バランスなどが取れた食事を与える、運動をしっかりとさせる、飼育環境を適切なものに保ち、ストレスを感じずに済む生活を送らせてあげるようにするなどの病気やケガをしないような工夫を日々の生活の中からしてあげると良いかもしれません。

エサなどで栄養をきちんと取ることはネコちゃんが健康的な生活を営む上で必要になるものですので、1日にどのくらいの量のエサを食べているのかということについてはシビアにチェックされているという飼い主さんも多いのではないかと思いますが、飲んでいる水の量については「どのくらい水を飲んでいるのかわからない。」という飼い主さんもいらっしゃることでしょう。

水を飲む量や、どのくらいの頻度で水を飲んでいるのかということを飼い主さんがしっかりとチェックしておくとネコちゃんの健康を守る上で役に立ちますし、水分をきちんと取らせることで防げる病気もあります。

そこで、今回はネコちゃんはどのくらいの量の水を飲んでいるのかということと、水を飲むことで防げる病気や、水を飲み過ぎている際に考えられる病気、水分をきちんと取らせるためにはどのような方法があるのかということについてお伝えさせていただきます。

猫があまり水を飲まない理由は?1日にどのくらいの量の水を飲ませると良い?

ネコちゃんはワンちゃんと比較すると、なかなか水を飲まない動物です。

これは、ネコちゃんの祖先であるリビアヤマネコが砂漠で暮らしていた名残ではないかと考えられています。

砂漠では水は貴重なものであり、身体から排出される水分が多いと脱水症状などに陥り、最悪の場合には命を落としてしまう危険性があるため、ネコちゃんは腎臓で尿を凝縮し、体内から排出する水分が少なくなるように進化を遂げました。

体内から排出される水分が少ないため、ネコちゃんはあまり水を飲まなくても良いのですが、水分量が少ないと腎臓で尿を凝縮することを繰り返し、腎細管の破壊が進んでしまうことで腎臓に負担がかかりやすくなっており腎臓病の危険性や、凝縮された尿の成分が原因になり、尿路系の病気になりやすくなっていますので、なるべく多く水を飲ませるほうが健康を守る上で効果的です。

ネコちゃんの身体は成猫ですと、体内の60%から70%は水分が占めており、子猫の場合にはその量はさらに増えることもあります。

1日に150mlから200ml程度の水分が必要になると言われており、個体差はありますが、1kgあたりに対して50ml程度水分が必要になると言われていますので、ネコちゃんの体重に合わせて必要になる量の水分を与えるようにすると良いでしょう。

猫に水を飲ませることは重要!水をたくさん飲むことで防げる病気にはどのようなものがある?

ネコちゃんは腎臓で尿を凝縮するため、水分が少ないと様々な成分が凝縮されてしまうだけではなく、毒素をろ過し、水分を再利用することにより腎細管などが傷ついてしまうため様々な病気の危険性があるのです。

水分をたくさん摂取させることで防ぐことができる病気が多くなっていますが、それらの病気について飼い主さんが知識を持っておくようにすることが何よりの予防法と言えるでしょう。

そこでここでは、ネコちゃんが摂取する水分量が少ない場合に引き起こされることが多い病気についてお伝えさせていただきます。

水分を摂取する回数や量が少ない場合には、尿が凝縮されるため、ストルバイトやシュウ酸カルシウムなどの結石ができやすくなります。

ネコちゃんは比較的この病気になりやすくなっているのですが、去勢手術をしたネコちゃんや、ネコちゃんの水分の摂取量が少ない場合には特に発症しやすくなっていますので注意しましょう。

ネコちゃんの摂取する水分量が少ない場合には、腎不全の可能性が考えられます。

尿の凝縮はネコちゃんの腎臓に大きな負担をかけてしまうものですので、腎機能の低下などがみられます。

腎不全を発症した際には、病状が進行してから発見されるということもあり、命を落としてしまう危険性があるため、早急な治療を心掛けるとともに、日々の生活の中から水分を取らせるように工夫してあげてくださいね。

高齢の猫は水をよく飲む?水を飲み過ぎている時に考えられる病気にはどのようなものがある?

高齢のネコちゃんは腎機能が低下しているため、水を飲む量が増えることもありますので、異常な量の水を飲んでいない限りはそこまで神経質になる必要はありません。

最も注意しなければいけないのは若齢のネコちゃんが大量の水を飲んでいるという場合には注意が必要になります。

若齢のネコちゃんが大量の水を飲んでいるという場合には、腎臓病や糖尿病、肝炎や猫白血病ウイルス感染症などの病気の可能性が考えられ、いずれの病気も命を落としてしまうかもしれない危険性がありますので、早急な治療が必要になるのです。

これらの病気の場合には、初期症状として水を大量に飲むという症状があらわれますので、見逃さないように注意してくださいね。

メスのネコちゃんは、避妊手術をしていない場合に水を大量に飲むという症状があらわれ、子宮蓄膿症などの病気の可能性が考えられますので、何かおかしな様子が見られるようでしたらすぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。

猫に水をしっかりと飲ませる方法は何?どのような対策が効果的なの?

ネコちゃんは飼い主さんが水を与えようと努力をしても、なかなか水を飲もうとしてくれないことが多くなっていますので、「どのように水を飲ませれば良いの?」という悩みをお抱えになられている飼い主さんもいらっしゃるのではないかと思います。

そこで、ここではネコちゃんに水分を摂取させるうえで役に立つ方法などについてお伝えさせていただきます。

ネコちゃんが摂取する水分量を増やすためには、ドライフードだけを与えるのではなく、缶詰などのウェットフードを与えるようにすると、ドライフードだけを与えている場合と比較すると8倍もの水分を摂取することができますので、あまりにも摂取する水分量が少ないという場合にはウェットフードを与えるようにしてくださいね。

また、食事を取る回数を増やすとネコちゃんが水を飲む頻度も増えますので、水をなかなか飲んでくれないという場合には食事を与える回数を増やし、こまめに食事を与えるようにすると良いかもしれません。

ネコちゃんは冷たい食べ物や飲み物を嫌がる傾向がありますので、水を電子レンジなどでぬるま湯ほどの温度に暖めると積極的に水を飲むようになることもありますが、個体差がありますので、一度試してみて効果があるようでしたら継続するようにすると良いでしょう。

ネコちゃんが水をしっかりと飲んでくれれば腎臓病や尿路疾患の予防には効果的!

ネコちゃんは水分をあまり摂取しない動物ですので、様々な病気を引き起こしてしまうこともあります。

日々の生活の中から飼い主さんが水を飲ませるような工夫をすることで、腎臓に掛かる負担を減らすことができますし、腎臓病や尿路疾患の予防に効果がありますので、できるだけ多くの水をネコちゃんのペースに合わせて飲ませてあげるようにしましょう。

水を無理やり飲ませるのではなく、ネコちゃんが結果的に水を飲んでいるような工夫をするとネコちゃんも不快に思うことなく、水分を摂取することができると思いますよ。

今回、お伝えさせていただきました情報が飼い主さんとネコちゃんの楽しい生活をより良いものにするお手伝いになりますことを願っております。

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